こんにちは、獣医師の三瓶です。
今回は前十字靭帯断裂についてです。
前十字靭帯は太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)をつなぐ靱帯のことです。
この靭帯を含め複数の靱帯で膝を安定化していますが、前十字靭帯が断裂してしまうと膝が不安定になります。また、不安定になることでクッションである半月板に損傷をきたし痛みが出ることで歩行に異常が出ます。
膝が不安定な状態が続くと関節炎が進行するため、早期の治療が望まれます。
手術法にはいくつかありますが、今回はTPLO法によって治療したわんちゃんを紹介します。
この手術は脛骨を切り、大腿骨に対する角度を調整することで膝関節を安定化します。ほとんどの場合、術後の安静期間が短く、術後の経過も良いため現在主流となっている方法です。
今回のわんちゃんは急に足が痛くなり歩けなくなってしまいました。
診察では
・歩行検査
・整形外科的な触診
・レントゲン
などの検査を実施して診断していきます。
術前のレントゲン画像
術後のレントゲン画像
今回は膝蓋骨内方脱臼という病気も併発しており、その治療も行っています。
このわんちゃんも術後早期から歩行が可能になり、元の生活に戻ることができました。
急な運動により断裂してしまうこともあるため、歩行がおかしい時はすぐに病院に連れて行くことが重要です。
今後も整形外科の症例を紹介していきますね!
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