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麻酔・手術に関して③~去勢手術~

こんにちは!

院長の木村です😊

 

今回は去勢手術についてのお話です。

まず去勢とはオスの精巣を摘出する手術のことを指します。

 

犬は包皮~陰嚢の間の皮膚を切開🐶

猫は陰嚢の皮膚を切開して精巣を摘出します🐈

 

去勢の時期については病院さんによって多少のバラツキはありますが、当院では生後6か月以降から手術可能となっております。(大型犬の場合は成長期間が長いためもう少し遅めの時期を勧めております)

 

次に以下に手術のメリット・デメリットを説明していきます。

【去勢手術のメリット】

 

精巣腫瘍の予防・・・精巣を取るため精巣の腫瘍(良性・悪性)は完全に予防できます。

 

・前立腺肥大の予防・治療・・・加齢とともに精巣から分泌される男性ホルモンの影響で前立腺が大きくなる場合があります。症状は血尿・血便やひどい場合は膿瘍という感染症を起こす命に関わることがあります。しかし去勢を行うことで予防や完治が望めます。

 

・会陰ヘルニアの予防・・・脱腸に近い状態です。男性ホルモンの影響で肛門周りの筋肉が弱っていき、おしり周囲の皮膚の下で脱腸を起こしてしまうことがあります😢会陰ヘルニアのほとんどが去勢していないオスに発症するため予防効果が期待できます。(低い確率で去勢しているオス、メスでも発生することはあります)

 

・肛門周囲腺腫の予防・・・肛門周りにできる良性腫瘍です。こちらも男性ホルモンに関連していると言われているため、去勢による予防効果が期待できます。(低い確率で去勢しているオス、メスでも発生することはあります)

 

・性行動の抑制・・・猫ちゃんの発情期(春先)によく鳴いたり、脱走してしまうことがあると思います。去勢を行うことで去勢を行うことでそういった困った行動を改善することが期待できます。

 

【去勢手術のデメリット】

 

・全身麻酔・・・短時間の手術ではありますが、全身麻酔が必須です。もちろん麻酔リスクを評価するために検査も必要となります。

 

・縫合糸へのアレルギー反応・・・傷口を閉じるには皮膚の下、皮膚に縫合糸を使用して縫わなければなりません。体にとって糸は異物となるため、糸に対してアレルギー反応(炎症)が発生する可能性が極めて低い確率であります。

 

・肥満・・・去勢を行うことで基礎代謝が低下、また食欲は増加する傾向になります。そのため去勢後用の食餌や減量食でケアが必要となります。

 

・子供を残せない・・・生殖能力がなくなるため、子供を残せなくなります。しっかりご家族で話し合って下さい。

 

こういったメリット・デメリットを考え、ご自分の動物さんに去勢を行うべきかどうか家族会議してもらうと良いかと思います。

 

 

また、当院では動物さんの痛みを極力無くすように努めております!!

具体的には、、、

・麻酔~手術前後に複数の鎮痛剤の使用・・・消炎鎮痛剤や神経に作用する鎮痛剤を使用します。

・局所麻酔薬の使用・・・精巣や手術部位に局所麻酔薬を投与しています。

・術後鎮痛剤の使用・・・手術から48時間は痛みが強いと言われております。その間をカバーできるように消炎鎮痛剤を処方しております。

 

去勢を検討されている方、不安がある方はお気軽にご相談ください。

次回は避妊手術についての記事を作成予定です!

 

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